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【ブログ小説おすすめ】だいまろ乗船日記 蘇れ!大海原の異端児 (第3章)

まろはだいまろ。その昔、学生の時分。船乗り育成の学校に迷い込み、「乗船実習」と呼ばれる1ヶ月の航海に何度か出ていたそうな。在籍中に計3回駆り出されたわけだが、これはその記念すべき1回目!処女航海の1ヶ月の体験記である。規律というものを知らず、世間をなめていたボンクラ学生のだいまろが、海事社会の厳しさを目の当たりに・・・!雨の日も風の日も大波の日も書き続けた貴重な日記をリメイクし、今ここに蘇る。そんな淡い戯言をぜひ見てもらいたい。

※一部、海事関係者への愚痴とおぼしき表現がありますが、当時の日記をリアルに再現したものです。現在は敬意を持ち合わせていますので、ご容赦下さい。

 

11日目(9/3):不安

今日はまずまず落ち着いた一日だったと言えるだろう。これといった変化もなく、船生活を営んだ。ただ明日から本当の地獄が待っている。仕事、仕事・・・!昼夜問わず、過酷な労働が始まる。3日間集中で死んでしまう。実習とはいえ、あまりにも厳しい労働が課され、奉仕活動にも限界を感じている。船乗りを志願していない以上、苦痛以外の何物でもない。乗り込んだ自己責任であると理解はしているつもりだが…。見上げた空は何かスッキリしない。この10日間で3kg以上痩せてしまった。一体この先どうなってしまうのか?さらに追い打ちをかけるかのように台風の再来だ。横浜を離れて一行は函館を目指すわけだが、また地獄絵図を見てしまうのだろうか・・・?前回の台風の時である。まろが夜中に起きてトイレに行くと、あまたの実習生が便器に顔を突っ込み、船酔いの産物を排出していた。さらにはトイレに辿り着けず、あと一歩のところで力尽き、床で息絶える者まで・・・。そこにはバイオハザードの世界が広がっていた。あれがまた再来してしまうのだろうか。体調によっては船酔い耐性があるとはいえ、まろもゾンビ化する可能性も否定できない。すべてに不安を抱く航海が今始まる。この日記を綴れることを祈る。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
この航海が一番辛かった記憶があるなぁ。
本当に船乗りは、生半可な気持ちでは勤まらない。
さぁ、無事に函館へ着くことができるのか?!

12日目(9/4):限界

今日はひたすらサウナルーム(機関室)に閉じ込められた。本来ならこうして日記を綴っている場合ではない。明日も、AM3時起きでまた閉じ込められてしまう。今日と明日で計9時間も電子レンジの中・・・。汗まみれのボロ雑巾になってしまった、これはひどい。そしてそんな過酷な労働の後、笛を吹く練習があった。危険信号等を伝えるホイッスルのようなものだ。もうクタクタの中、音が小さいだの悪いだのマニアックな注意を受ける。そして何の合図か分からないが、手をかざして伸ばして…と、幼稚園児のお遊戯のような練習をひたすら課せられた。また、その指導のスパルタっぷりが半端ない。確かに大事な動作なのだろうが、休ませてくれ。まろは頭も心も無にし、ピーピー吹きながらお遊戯に取り組んだ。そろそろ限界です。まろもみんな御存じの通り、協調性のないごく普通の一般男性。それを噛み殺し、ここまで環境に合わせようとしてきたが、もう疲れた・・・。水と油が混ざるわけもなく、今のまろは精神的にも肉体的にも限界だ。それでも船は止まることを知らず、台風のあおりを受けながら揺動を繰り返し、まろを蝕んでいく・・・。まだまだ下船は遠い。一体どうして耐えられようか、いや耐えられない。 つづく

★だいまろ★
★だいまろ★
もうただの愚痴になっていて申し訳ない…。
まぁ、それだけ過酷だったということで。
ちなみに、周りも疲弊しきってたなぁ。

 

13日目(9/5):幸福

限界を綴った次の日に幸福?いや、状況が変わったわけではない。今日も立ちっぱなしで何時間も労働に従事。足がだるすぎてどうしようもない。しかも、今は三陸海岸沖で東北ということもあり、ぐっと気温が低くなってきた。9月初旬にも関わらず、半袖では厳しい寒さである。まったく、何もいいことがないな・・・と思いきや、乗船して初めての感動が待っていた。陸にいると出会うはずもない感動だ。この極限状態においてとても貴重なものであった。まずは野生のくじらに遭遇!船がその巨体の横をかすめて航行した。そしてPM8時のありえない光景。霧に囲まれ厚い雲が覆われる中、漁船の光だけが灯っていた。陸は全く見えないモノクロの世界が広がる。本当に幻想的すぎてうまく文章では伝わらないかもしれないが、これまで見てきた光景のなかで一番の素晴らしいものであった。つまりはこの感動こそが、今日のタイトル「幸福」なのである。しかし残念ながら、くじらがあと何匹出現しようが、イルカが並走しようが船にまた乗ろうとは思えない・・・。早く帰りたい、ただそれだけだ。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
本当に圧巻の光景だったな。異世界に独りいるような。
今でも目を閉じれば、鮮明に覚えてるわ。
くじらが普通に出没とか異常だわな。いや、最高~!

 

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14日目(9/6):不満

今日はAM4時~9時まで仕事をこなす。とにかく寒く、昨日にも増して風の冷たさは酷いものがある。北海道ではすでに秋を飛び越え、冬になろうとしているのか。ようやく函館には着いたものの、連日連夜の疲労が溜まっているのか風邪気味である・・・。このまま拗らせていっそ下船したい!これが本望である。ここ最近の日記からも分かるように、書くネタすらなくなってきた。この意味が分かるだろうか。楽しいことはおろか、人に伝えたいネタすらなかなか出てこない。今までめでたい男で、独り暮らしの経験もなくホームシックなんて無縁だったが、今その意味を痛感している。会いたい人でいっぱいだ。そんなみんなと、この日記を片手に笑って過ごすことが、今のまろの夢である。しかも、たった今悲報が入ってきた。手応えがあったはずの先日のテストで引っ掛かったようだ・・・。不合格者が多数いたため、幸いにも追試があるとの事だが危ないところだった。ホッと胸を撫で下ろす。まったく、何もかもが面倒だ!本当に勘弁してくれ!!今日もまた溜めこんだフラストレーションが静かに爆発した。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
日記片手に笑って過ごせる日が夢って?
たまには可愛いこというではないか。
今こうやってブログにしてみんなと共有。
叶ってるよ、だいまろよ~♪

15日目(9/7):昇天

函館山という小高い山があった。カッターを必死に漕いで上陸し、登山をこなしてようやく自由時間。眼下には素晴らしい景観が広がっていた。その後、下山して何とも素晴らしい釣り具屋に出会った。本当に楽しすぎてにやけが止まらない。とにかく安価でレトロな釣り具が所せましと並んでいた。また店のおばあさんとの会話が楽しい。そこらの女性と話すより楽しかった。改めて釣りキチである自覚を持てた。そこから、行きの倍ぐらいの速さでカッターを漕いで帰船。まろよ、やればできるやん。そして、日の入りの時間がやってきた!根魚狙いで釣りを始めたが、釣れるのはネコザメばかり…。ただ、この牢獄から魚を得たのは大きい!もっと釣りたい、もっと乗りたいという一種の錯覚に陥った。まだまだ船に乗りたいな…、とほんの一瞬でも思ってしまった自分が情けない。なんて単純な。ただ、これで船釣り道具も揃い、充実した自由時間を過ごせそうだ。この勢いに乗って最後を迎えられたらと切に願う。まぁ、また明朝になればきっと苦汁を思い出すのだろう。せめて今日だけでもこの気持ちのまま眠りにつきたい。船乗りでなく釣り人として。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
釣り好きが功を奏し、生活にリズムができた。
とにかくサメがようさん釣れたのを覚えてる。
これでようやく実習も折り返し!残り半分、頑張ろう~

次回へつづく・・・

 

だいまろの淡い戯言

だいまろはだいまろ。その昔、学生の時分。船乗り育成の学校に迷い込み、「乗船実習」と呼ばれる1ヶ月の航海に何度か出ていたそ…

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