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【ブログ小説おすすめ】だいまろ乗船日記 蘇れ!大海原の異端児 (第4話)

まろはだいまろ。その昔、学生の時分。船乗り育成の学校に迷い込み、「乗船実習」と呼ばれる1ヶ月の航海に何度か出ていたそうな。在籍中に計3回駆り出されたわけだが、これはその記念すべき1回目!処女航海の1ヶ月の体験記である。規律というものを知らず、世間をなめていたボンクラ学生のだいまろが、海事社会の厳しさを目の当たりに・・・!雨の日も風の日も大波の日も書き続けた貴重な日記をリメイクし、今ここに蘇る。そんな淡い戯言をぜひ見てもらいたい。

※一部、海事関係者への愚痴とおぼしき表現がありますが、当時の日記をリアルに再現したものです。現在は敬意を持ち合わせていますので、ご容赦下さい。

 

16日目(9/8):成長

函館を後にし、いざ釧路を目指す。これが最終地点である。これ以降は、ようやく帰路につくことになるのだ。そして今日、昼食後に食堂の前でざわざわ人が群れていた。どうやら実地テストの不合格者が貼り出されているらしい。先日、当直の合間に行ったテストだ。まろはその場で「よし!いいぞ。」と言われたので、もう合格をもらったも同然の状態であった。特に興味もなかったが、みんなが騒いでいるので、背伸びして掲示板を覗いてみると・・・、はっ??? なんと2つの実地テストの不合格者欄にまろの名前が・・・。あの時の「いいぞ。」はなんだったのか。「おまえ・・・、もういいぞ。」の「いいぞ。」だったのか。ここまで納得のいかない話もないが、簡易レポート提出で免れるらしいので我慢した。そして、寝床にもぐりこみ深い眠りについた。ふて寝というやつか。まったく不条理なことが多すぎる・・・。そして、夜からはボイラー室の当直で、なぜかリーダーに抜擢された。何の間違いなのか、それともテスト不合格者へのあてつけなのか。ただ、久しぶりに頑張ってリーダーの役目を全うした。これまで、陸ではやりたい事だけをして、やりたくない事には目をそむけ続けていた。そんな状態であっただけに、責任感を背負っての仕事は精神的にも疲れた。でもやはり、こういうシチュエーションも大事だと痛感した。確かに苦汁の生活を強いられてはいるが、これ以上の苦しみもなかなかないので、人間的に少しは成長しているのかも知れない。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
このテスト落ちた意味は未だに分からんわ・・・
でも後半は、良い経験をしたようで何より。
まろが人間的成長~なんかを語りだすなんて。
やはり、おかしくなってたのか~

 

17日目(9/9):船人

とうとう釧路に到着した。息が白くて泣きそうになった、この薄着では本当に寒い。午前中は当直で、そのまま休みなく筆記テスト。体力の限界で頭痛がする。そして、改めて実習生のメンバーを見渡す。良い悪いは別にして、本当に変わったオタク気質が多い。間違いなく合わない、仲良くはなれないというメンバーがほとんどだ。まぁ、彼らからしても、まろと仲良くするなんて願い下げだろうが。最近まで、自分のことでいっぱいいっぱいであったので気がつかなかった。疲労や頭痛とは別のめまいがした・・・。そんな中でも、気の合う仲間も確かにいる。まろは改めてこの友情を失ってはならないと強くそう思った。また、ここにきて教官の人間的な一面も見えてきた。思ったよりイイ人もいるなと。ただ、実習生に辛く厳しくあたるのが彼らの仕事。どうしても埋まらない距離は、仕方ないのかもしれない。なぜか、今日は色々と乗組員、つまりは船人について思いを巡らせた。ややこしくもあるが、よく考えればあと船に缶詰の生活は6日だ!考えるだけでうきうきである。耐え抜いて耐え抜いて、一日も早くの釈放を願う・・・。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
確かに気の合う仲間はごく一部だったな。
なかなか、まじめに自分の置かれた状況と、
周りについて考えるようになってきたな。

 

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18日目(9/12):恩恵

釧路での自由行動が終わった。足取り重く、船へと戻る。それにしても、釧路は気温とは裏腹に暖かい街であった。人々がとにかく親切で、船乗りの制服を見るやいなや、本当に良くしてくれる。たとえば、街角で座り込んでいたら、おばあさんが寄ってきてジュースを御馳走してくれた。遠く離れた孫にまろらを重ねたようだ。あんなに有り難いジュースはなかった。他にも炉端で飲んでいると、周囲の人々が声を掛けてくれて、お金を置いていって下さる。ザッと見積もっても1万円はあった。まろらはこの有り難いお金で飲み食いすることができたのだ。また、仲間の1人は、海岸を歩いているところを漁師に声を掛けられ、飲ませてもらった後にその家に泊まらせてもらったそうな。おそるべき制服パワー。とにかくこれを身にまとうと、高齢者からの逆ナンが後を絶たない・・・。一体どれだけあったことか。それにしても、本当に心温もる良い人、良い街であった。この暖かさを忘れずに、航海の最終ラウンドへ突入する。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
今でも鮮明に覚えてるな、本当に釧路は良かった!
絶対にプライベートで遊びに来ようって誓ったな。
そういえば、まだ行けてなかったし考えるか~

 

19日目(9/13):故郷

後ろ髪を引かれつつ、釧路を後にして岩手県/宮古へと出航した。もうこれは、あくまで帰路の途中に寄港する位置づけ。仕事の一つ一つにも力が入る。早く家に帰りたい…。昔、まだまろが人間であった頃の思い出が頭を支配する。それと同時に、地元に戻ってみたところで自分が自分に戻れるか、もしくは周りが周りでいてくれるかが心配である。浦島太郎の心境を初めて理解した。当直中に見た流れ星にすべての想いを祈る。ここにきて本当の意味でのホームシックに陥った。ある種の病気である。思い出にちなんだ内容の夢を簡単に見れるし、真面目に親と弟への感情も高ぶっている。それもあと、1週間である。耐えて自由を手にしたい。今日はあろうことか13日の金曜日・・・。いや、どうってことはない。毎日が13日の金曜日だから、これ以上苦しいことはない。また、その苦しみに比例し、望まなくとも商船のノウハウが身につきつつある。皮肉にもそれだけが上達しているのだ。明日も知識テストがあるらしい。どうせやるなら、数学やら英語の勉強がしたい。あぁ・・・、また変なことを口にしてしまった。反省の日々である。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
ホームシックにはびっくりしたな~。
たかが1ヶ月でって思うでしょ?
これは経験者にしかわからないんだけど、
こんなに長い1ヶ月は世の中にないと思う。

 

20日目(9/14):疑問

宮古に到着し、その時事件は起こった。いつも偉そうにしている教官らが、錨(いかり)を下す作業であり得ない初歩的ミス。おかげでまろらの作業時間も大幅に伸びた。それにも関らず教官らは自らの非を認めず、何事もなかったかのように謝りすらしない。その後、救命ボートの前で行われた実地テストでは、落ち度のないことに怒鳴り散らしてきた。本当に頭にきたし、人間的に未熟なのは彼らの方でないかとも思った。少し彼らの人間的な部分に触れて、見直していた矢先の出来ごと。本当にがっかりしたし、やはりまろは船乗りにはなりたくないと心から思った。夕方は、少し化学の内容が入った座学があった。まろも得意な方ではなかったが、周囲の学力レベルに驚愕した。pHを知らなかったり、水の液性を答えられなかったり・・・。とんでもない大学に来たなと改めて実感した。それでも船は進む、嘘じゃない帰路なんだ。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
今思えば教官もバツが悪かったんだろな。
社会人の立場になれば分からなくもない。
でも、不器用は言い訳。筋を通してほしかったな~。

次回へつづく・・・

 

だいまろの淡い戯言

だいまろはだいまろ。その昔、学生の時分。船乗り育成の学校に迷い込み、「乗船実習」と呼ばれる1ヶ月の航海に何度か出ていたそ…

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