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【ブログ小説おすすめ】だいまろ乗船日記 蘇れ!大海原の異端児 (第1章)

だいまろはだいまろ。その昔、学生の時分。船乗り育成の学校に迷い込み、「乗船実習」と呼ばれる1ヶ月の航海に何度か出ていたそうな。在籍中に計3回駆り出されたわけだが、これはその記念すべき1回目!処女航海の1ヶ月の体験記である。規律というものを知らず、世間をなめていたボンクラ学生のだいまろが、海事社会の厳しさを目の当たりに・・・!雨の日も風の日も大波の日も書き続けた貴重な日記をリメイクし、今ここに蘇る。そんな淡い戯言をぜひ見てもらいたい。

※一部、海事関係者への愚痴とおぼしき表現がありますが、当時の日記をリアルに再現したものです。現在は敬意を持ち合わせていますので、ご容赦下さい。

 

 

1日目(8/22):出航

とうとう悪夢が現実のものとなった・・・。まろの航海が今日始まってしまった。自宅を出る前に髪を黒く染め、5分で耳が出るまで自ら断髪。オシャレなど無縁、関係なかった。そして早速、悪い癖が出て遅刻だ。友人5人で船に乗り込むも、式典は既に始まっていた・・・。教官に呼び出されてあり得ないほどの厳しい説教。いきなりの洗礼を受けた。しかも、まろ以外は全員制服で整列。私服で乗り込んだのはまろ1人だった。なんとかお許しをもらい、乗船許可が下りた。この乗船実習は授業の一環で必修科目だったため、乗れない=留年だ。ふぅ~危ないところだった・・・。その後、オリエンテーションで座学があり、当然のように熟睡しているとみんなの前で呼ばれ、後ろに立たされた。ようやく戻れるかという頃、持ち物にあった資料一式忘れたことが発覚し、名簿でしばかれた。もうぐったりして、ふてくされたように映ったのか女性教官にもねちねちと注意を受けた。初日から半端なく怒られ、まろがいるべき場所ではもはやなかった。確かにこれを糧に人間的に成長するチャンスかもしれないが、体質的にこの環境は確実に合わなかった。その晩、本気で下船しようかとも考えたが、即刻留年は親に申し訳なく、そして陸の友人らがネタとして期待している以上降りるわけにはいかない。まろはエンターティナーとして残ることを決心した。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
とにかく問題児として痛烈なデビュー。
ほぼ全教官に目をつけられたシビアな状況。
さて、一体どのような試練が待ち受けているのか!

 

2日目(8/23):破滅

2日目にしてまさかこの言葉を口にするとは思わなかった。「下船」・・・。昨日の決心はどこへやら。もう限界が来た。早朝から掃除に体操、そして制服が耐えがたい。17:00神戸港、出発前の外出が許された。嫌いな制服を身にまとい、繁華街を彷徨った。ざわ・・・ざわ・・・。人間たちがまろを見下した目で、そしてあざけ笑った。一生忘れない恥を知った。いつもならおしゃれの一つくらいはして人間として遊んでいた繁華街。もうそこには、戦時中を彷彿させるマニアックな海軍でしかなかった。本気でこのまま帰宅(下船)を考えたが、昨日の決心と唯一信頼できる友人(戦友)の笑顔がまろの衝動を抑えた。そしてもう一つ、恥を知った。それはダイソーで白ソックスと白Tシャツを買わされたことだ。このセットをよもやこの歳で身にまとうことになるとは、まろの人生プランにはなかったのであった。別にバカにしているわけではない。彼らもその道でいえば、確かに立派で尊敬に値するのかもしれない。しかし、まろという人間が彼らとはあまりにも違いすぎた。同調は不可能であると悟りつつ、舷梯に足を踏み入れた。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
真面目とか規律とかに対し、変な拒絶感があった模様。
今思えば、ものすごく視野が狭かったのかも。
まぁ、それでも当時のまろからすれば、悶絶だったんで。
さぁ、そろそろ船出のときですな。

 

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3日目(8/24):苦汁

神戸港を出発し、日本沿岸を周回する。ここからが本番で、耐えがたい苦悶の日々が始まった。掃除や見張り、ボロ雑巾のようになりながら、質素な飯をかき込む。昼はアンカーを降ろし、救助ボートでの避難訓練。腹痛に見舞われたが容赦なく乗せられた。小さなボート、逃げ場がない・・・。冷や汗の中、腹痛との地獄の戦い。しかも船用のマニアックな専門用語の連発で頭まで痛い。多分、陸の方では時給1200円はつくだろう。どこかのラーメン屋とは訳が違う。しかも、気象情報によるとこれからの航路に沿って台風がやってくるそうだ。もういっそ沈没してもいい・・・、楽になりたい・・・。と、これが3日目に吐いた名言であった。さらに、船業界は超たて割り社会。実習生の出来が悪ければ、上司が部下を怒鳴り散らす。そしてその部下が、怒りのはけ口にと実習生に意味なく当たり散らす。まろがはむかって反発する日も近いと思われる・・・。ある奴が言ったことを守れば、別の奴がそのことにキレる。どの情報も教えもデマだ。無秩序な世界が広がっている。ただ信じられるのは仲間だけ。まろの周りは良い友人ばかりだ。それだけを糧に明日へ繋ぐ。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
そういや、安っすいラーメン屋でバイトしてたっけ~。
3日目にしてフラストレーション爆発ですな。
不条理を割り切って理解、なんて出来ないお年頃かぁ。

 

4日目(8/25):感染

世間ではどうやら休日のようだ。しかし曜日の感覚は既にない。今日は昼からカッターでの避難訓練。そして、ボイラー室の当直であり室温40~50℃の中、1時間半以上の作業。ここにきて真面目な話、船乗りたちはあり得ない生活をしていると実感した。そして、ようやく慣れから来る一つの光を見出した。レクリェーションルームの存在だ。これまでそんな余裕もなく気付かなかったが、ここにはトランプや将棋、ギターまで揃っていた。ほんの僅かな自由時間だけだが、楽しみが少しできた。ただ、気をつけたいのが慣れ=マヒにならないことである。海人に染まることだけは避けたい。まろはまろでいたいし、周りも周りでいてほしい。しかし中にはウイルスに感染されつつある実習生もちらほらと。何かいいワクチンを探さないと・・・。まぁ、いずれにせよ自由時間の安定が大きい。今日も身はボロボロになったが、昨日よりは少し前向きに生きられた気がした。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
やっと、船乗りの偉大さに気付いたかと思えば、
染まりたくない!ウイルスだなんて・・・。ったく。
あっでも、だからタイトルが「感染」!?
極限状態でけっこー考えてるやん、まろ。

5日目(8/26):至福

どういう風の吹きまわしなのか、今日は楽々一日をクリア。カレンダーをまた一日塗り潰す。終日座学のみで、いつになくガードの甘い授業を展開。ひたすら自由な時間を過ごした。また、まろにとって転機が。なんと、自由時間に甲板から釣りをしてOKとのこと。それを聞くやいなや、気付けば海に糸を垂らしていた。残念ながら魚を手にすることはできなかったが、逆に考えればまだまだチャンスはある。狂った釣りへの想いが生活にリズムをつける。ただ、釣り具が持参した分だけだと足りないので、明日横浜港に着いたら買い足そう!毎日僅かな時間でも、船釣りが出来ると思えば・・・。友人も釣りにハマったばかりだったので、楽しいフィッシングライフ・・・。しかし、そうは問屋が卸さない。明日はAM 6:30からボイラー室で当直。その後、夕方と明け方4:00にも当直である。熱さで溶解してなくなってしまうかもしれない・・・。とはいえ、今のまろは違う!釣りのために身を捧げよう。一応、今日のタイトルは明るく「至福」としておこう。 つづく
★だいまろ★
★だいまろ★
この頃は、釣り吉だったからな~。
ほんとは船乗り向いてたんじゃ・・・。(棒読み)
それにしても、ボイラー室の当直はしんどかったな 汗

 

次回へつづく・・・

だいまろの淡い戯言

だいまろはだいまろ。その昔、学生の時分。船乗り育成の学校に迷い込み、「乗船実習」と呼ばれる1ヶ月の航海に何度か出ていたそ…

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